
再開発が進みシンクパークタワー、ツインタワーの超高層マンション大崎ウエストシティタワーズ、更には現在建設中のソニーと超高層ビルカテゴリの中谷さん直球ストライクの建物が立ち並ぶJR大崎駅近くで見つけたこちら。壁である、と言うか塀である、という写真ですがこれは一体何なのでしょうか。
「超芸術トマソン」上で「無用門」と名付けられたこの物体は、かつては門であったであろう名残があるけども、現在は単なる塀としてのみ存在している、又は誰もこの門を通れないように意志を持って塞がれたという物体です。逆に全く必要のないところにある門も「無用門」なのですが、こちらは次回ご紹介します。
「無用門」というトマソンについてご説明した後で改めて写真に目をやって頂きたいのですが、これはかつて門であったところです。近い将来に取り壊されてしまうのが後ろに見える工事用の仮囲いからわかるのですが、この状態で私が知る限り2年は経っています。ひょっとしたら当分このまんまなのかもしれません。

アングルを変えて見てみましょう。どうやら敷地内の都合で門の位置をずらしたようです。塀全体もブロック塀~無用門トマソン~万代塀~門~仮囲いで塞がれた門、といろいろな変遷があったのだなぁ、と思わせるような複合っぷりです。その中でも無用門がひときわ異彩を放っているのがお分かり頂けると、とっても嬉しい。

異なるタイプの無用門トマソンをご紹介しましょう。こちらは岩手県盛岡市にある物件です。ブロック塀にかつては潜り戸でもついていたのでしょうか、チャイムも残っているのに肝心の門はベニヤで塞がれている物件で、表から見てると「ああ、無用門だなぁ」という程度のものなのですが、裏にまわってみるとこの物件の良さが一気に高まります。

ブロック塀を塞いでいるのはベニヤだったのですが、そのベニヤを支えているのが鉄骨。なんたる無駄、なんたるアンバランス。こんなしっかりとした鉄骨で脆弱なベニヤ板を支えて、人が通れないようにしているだけだなんて。更にチャイムの配線も中途半端に残っているし、写真奥に写る柱からここにあったのは開き戸ではなくて引き戸だったのだな、と往時を偲ぶ事ができるあたりがなかなかに素敵だと思います。

無用門トマソンってなかなかないなぁ、と思われるかもしれませんが意外にあちこちにあります。最後にご紹介するこの物件、どこにあるのかと言いますと東京都新宿区西新宿、某ライブドア社が入るビルの向かいという都心にあります。

電柱の陰に隠れてて目立たないのですが、これは門の前に電柱を設置するという荒業によって塞がれたのでしょうか。それとももともと使わなくなって塞がれたところに電柱を立てたのでしょうか。そのような推測をしていくと、なんともものすごいところに電柱がありますね、と感心してしまいます。
ただ事象を見て「ああ面白いな」と思えるものと、一体どのような変遷を経てトマソン化していったのか、と考えると面白くなっていくもの。いろいろな物件があると思いますので、普段見過ごしているものをちょっと立ち止まって観察して、そこから形状の美を愛でるも、トマソンを持つ建物の変遷を考えるも、どちらも楽しいと思いますよ。

「無用門」というトマソンについてご説明した後で改めて写真に目をやって頂きたいのですが、これはかつて門であったところです。近い将来に取り壊されてしまうのが後ろに見える工事用の仮囲いからわかるのですが、この状態で私が知る限り2年は経っています。ひょっとしたら当分このまんまなのかもしれません。

アングルを変えて見てみましょう。どうやら敷地内の都合で門の位置をずらしたようです。塀全体もブロック塀~無用門トマソン~万代塀~門~仮囲いで塞がれた門、といろいろな変遷があったのだなぁ、と思わせるような複合っぷりです。その中でも無用門がひときわ異彩を放っているのがお分かり頂けると、とっても嬉しい。

異なるタイプの無用門トマソンをご紹介しましょう。こちらは岩手県盛岡市にある物件です。ブロック塀にかつては潜り戸でもついていたのでしょうか、チャイムも残っているのに肝心の門はベニヤで塞がれている物件で、表から見てると「ああ、無用門だなぁ」という程度のものなのですが、裏にまわってみるとこの物件の良さが一気に高まります。

ブロック塀を塞いでいるのはベニヤだったのですが、そのベニヤを支えているのが鉄骨。なんたる無駄、なんたるアンバランス。こんなしっかりとした鉄骨で脆弱なベニヤ板を支えて、人が通れないようにしているだけだなんて。更にチャイムの配線も中途半端に残っているし、写真奥に写る柱からここにあったのは開き戸ではなくて引き戸だったのだな、と往時を偲ぶ事ができるあたりがなかなかに素敵だと思います。

無用門トマソンってなかなかないなぁ、と思われるかもしれませんが意外にあちこちにあります。最後にご紹介するこの物件、どこにあるのかと言いますと東京都新宿区西新宿、某ライブドア社が入るビルの向かいという都心にあります。

電柱の陰に隠れてて目立たないのですが、これは門の前に電柱を設置するという荒業によって塞がれたのでしょうか。それとももともと使わなくなって塞がれたところに電柱を立てたのでしょうか。そのような推測をしていくと、なんともものすごいところに電柱がありますね、と感心してしまいます。
ただ事象を見て「ああ面白いな」と思えるものと、一体どのような変遷を経てトマソン化していったのか、と考えると面白くなっていくもの。いろいろな物件があると思いますので、普段見過ごしているものをちょっと立ち止まって観察して、そこから形状の美を愛でるも、トマソンを持つ建物の変遷を考えるも、どちらも楽しいと思いますよ。

- 川浪 祐
- From Basshead For
- 1975年生まれ。中学生の頃父親の書棚にあった「超芸術トマソン (ちくま文庫)」を読んでしまい、トマソン探しの人生を送るようになる。元々は音楽やフェスの話などをしていたブログも今ではすっかり路上観察一色。