店舗型ローテク看板
ローテク看板のインターナショナル化が進んでいることも報告しなくてはなりません。
日本で商売をはじめる以上「なによりもローテク看板の導入が大切だ」とばかりに、東京は大久保の韓国料理屋さんの店先にローテク看板が掲げてありました。



箸で摘ままれた冷麺の麺が、上げ下げされます。
「冷麺とは何ぞや、どうやって食べるんじゃ?」
という、冷麺に興味はあっても、食べ方が分からない人にも、
一発で説明が可能です。
ローテクの動きと宣伝内容がピッタリ合致している点において、
奇跡的なローテク看板と言えよう。

さて、前回『ローテク看板第3回 歌舞伎町にて、釜飯のフタが半開き』において、
釜めしの釜の中から札束が出てくるというサプライズがあったので、
今回も注意深く、冷麺の器のなかを覗いてみたのですが・・・

麺の束が打ち付けられているだけ
器の底に、ゴム状の麺の束が打ち付けられているだけでした。
札束が飛び出すといった気概が感じられる仕掛けがないので、
残念に思っていたところ、
なんと翌日、これとまったく同じ原理で動く麺と器のセットを目撃しました。

麺の束が打ち付けられているだけ
発見現場は阿佐ヶ谷の商店街です。
吉野家が、蕎麦にも手を出していることを初めて知りました。

最初に通ったときには、気づかず通り過ぎてしまいました。
なぜなら、電気がついておらず存在感がまったくなかったからです。
ローテク看板は、動かないと普通の看板より地味です。

麺の束が打ち付けられているだけ
帰りに通りかかったときにも、依然として麺は沈黙していました。
どうせばら動けばいいのにと思い、その辺を見回すと、
コンセントが抜けているのに気付きました。

ちょっとためらいましたがコンセントを差しました。
麺も動くのが本望だろうと思ったからです。



電気が通うと、麺は思い描いた通りの単調な動きを開始しました。
むかし江の島水族館で見たクラゲの泳ぎ方と同じ動き方をしていました。

麺の束が打ち付けられているだけ
中身もやはり同じように、カラでした。
冷麺から蕎麦、韓国から日本への逆輸入なのか、
それとも同時多発的に流行っているのか、今後の調査が待たれます。



※ローテク看板情報集めてます!!
あなたの町に素敵なローテク看板ありませんか?
発見したらコチラまで。





  • 八画文化会館

  • 八画文化会館HP

  • 八画文化会館 公式twitterアカウント

  • 廃墟や秘宝館、珍スポットなど、日本全国から奇妙なモノを発見し、発信しているインディーズ出版レーベル。著書に『ニッポンの廃墟』、『廃墟という名の産業遺産』、『ILOVE秘宝館』あり、その他こまごまとミニコミやグッズを制作しています。HPにくだらない記事を真剣に更新中!! ローテク看板の記事はコチラ。よろしくね!!