さまざまな視点をもって“みちくさ”を続けられている、みちくさ講師陣の皆さん。今年を振り返っての出来事と、来年の展望を聞いてみました。

2010年のみちくさで印象に残ったことは?


みちくさ学会元年である2010年の今年、講師の皆さんはどのように振り返るのでしょうか?

8月に「マンホールマップ」で企画した「Twitterで日本全国のマンホール蓋をそろえよう!」です。
途中データーロストという大問題が発生した中、みんなで全都道府県の蓋を集めきった時は感動でした。(マンホール講師 森本 庄治さん

・みちくさ学会に執筆するようになった事。
・「赤瀬川原平写真展 散歩の収穫」が開催された事。素晴らしかったです。(トマソン講師 川浪 祐さん

「みちくさ学会」の記事とは無関係ですが、今年は都電の保存車両をあちこち訪ねたことが、印象に残っています。「こんな場所にもあるのか!」というものから、「こんなにきれいに保存されているのか!」というものまで、実は都内&近県の各所に昔懐かしい都電の車両って、意外と残っていることに嬉しくなりました。個人的なお気に入りは、千葉県で喫茶店として活用されていた事例ですかね。(バス停講師 岩垣 顕さん

今年途中から参加させていただいて、人に伝える事の難しさを知りました。
それと今まで訪問した所の再確認、これも重要なのだな、と思いました。
また、他の方のジャンル、視点も楽しめるようになってみちくさの楽しみがかなり広がり
ましたね。(銭湯講師 まぁやぁさん

広島県をみちくさしていると、すごい高確率で変な看板や、面白い物件にぶつかったのに、岡山県に入ると、めっきり少なくなったので、土地柄ってあるんだなぁと思いました。(ローテク看板講師 八画文化会館さん

記事を書き始めてから、「意識して見る」ようになりました。
また撮り貯めた写真を「見返す」ことも増えました。おかげでまた新しい看板建築を見るたびに新しい発見が増えたように思います。また、他のみちくさ学会の皆さんのコラムを読んで目覚めることも多く、街歩きの視点が広がったなあと思っています。(看板建築講師 山崎俊輔(やまさき・しゅんすけ)さん



2011年のみちくさに関する抱負は?


2010年は、みちくさ学会スタートの年であり、日本ブログメディア新人賞にもノミネートされるなど、ジワジワを注目を集めてきた年でもありました。さて、2011年の来年の皆さんの活動はどのようなものなるのでしょうか。

どうしても自分の生活範囲内の物件紹介が多くなってしまいますので、いかにして広範囲のものを楽しむかを少し考えて行きたいと思います。
それから私のテーマである銭湯ですが、年々減少の一途を辿っており、あそこも行かなくちゃ、ここも行かなくちゃなどと気ばかり焦っております。
残っている物を出来るだけたくさん記録していきたいと思っています。(銭湯講師 まぁやぁさん

トマソンはあくまでも路上観察の入口、と思ってますので、いろんな方がトマソンから発展していろんなものに興味を持って みちくさしてくれると嬉しいです。僕はずっと、トマソントマソン言ってると思います。(トマソン講師 川浪 祐さん

書きたいテーマはまだまだあるので、どんどん書いていきたいです。ただそれにあわせた現地取材が間に合うかどうかですね。
ということで来年もよろしくおねがいいたします。(坂道講師 くふらてさん

まず狙いたいのは、マンホール蓋写真の撮影100種類は狙いたいです。
また、予定はまったくたっていませんが、マンホール蓋写真集を出してみたいですね!(マンホール講師 森本 庄治さん

どんどん知らないところに入ってみて、知ってる場所を増やしていきたい。
気になるところには必ず入ってみるようにしたいです。

それと、きちんと喫茶店を取材するのと並行して、半分面白がりながらできる新しい企画?というかテーマ?を考えてみたい。(たとえば、喫茶店好きな人と喫茶店に入って、喫茶店のどういうところが好きか話して原稿にするとか。そういう変形)

文章をもう少しきちんと書きたい。
それから、外でも原稿を書ける環境を作れたらいいかな。
今、買おうかな?と考えているのは、KING JIMから出ている、デジタルメモ ポメラです!!
アナログ人間なので、パソコンとかは持ち歩きたくないんですが(重いし)、外でも原稿書きたいなーと。(純喫茶講師 塩沢 槙(しおざわ まき)さん

看板建築は、オーナーの高齢化に伴い、いきなり建て壊し、建て替えになることが多く、「一期一会」の撮影のつもりで歩いています。今のところ地元の新宿区と文京区はずいぶん撮り押さえてきたので、目黒区・品川区の南西ゾーンと、台東・江東・墨田区の東側ゾーンそれぞれ歩いていきたいです。
iPadの写真アプリは、撮影地をgoogleマップにプロットして表示できるのですが、未撮影ゾーンがはっきり分かるので、行ったことのない街並みを歩いて、「これは!」という看板建築をもっと撮り貯めていきたいです。(看板建築講師 山崎俊輔(やまさき・しゅんすけ)さん



 みちくさ学会 講師陣に聞く「みちくさのコツ」はいかがでしたでしょうか。新しい年は近所を、知らない街を、そぞろ歩いてみようかなぁ、なんて気持ちになってもらえたら幸せです。

 また、みちくさ学会では「読者投稿」も随時募集しています。「現在の講師カテゴリにないけれど、みちくさの新たな視点として、こんな様な観察対象や観察方法があるよ!」といった、気づきを与えてくれるようなネタがありましたら、投稿をお寄せください。

 駅から学校や会社へ向かう道すがら、ちょっと気になっている風景やスポットを「街の中にはこんなに面白い風景がある」「この鑑賞眼を伝えたい」というテーマをお持ちの方は、メールの件名に【みちくさ学会 読者投稿希望】と記載の上、こちらのmichikusajp@livedoor.comまで、お問い合わせください。