あけましておめでとうございます。
本カテゴリ、新年はじめの記事にしてなんですが、今回は厳密にはエスカレーターじゃないものをたくさん紹介させてもらえればと思います。
(そういえば、こちらのコーナーではみちくさらしく「屋外」に限定してご紹介するはずだったところ、脱線し続けたままここまできてしまいましたので、2011年もこれはこれで、このままの勢いで進めさせてもらえればと思っております。と、この部分がさらに脱線ですね)
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にかというと、動く歩道!

ちなみに、エスカレーターがエレベーターと言い間違えられやすいのと同様、動く歩道も「歩く歩道」とじつに言い間違えられやすいわけではありますが、私に対して熱心に「あのエレベーターは…」と話してくださる方に対しては、(ああ、きっとエスカレーターと言いたいのだろうな)とにこにこ聞かせてもらうのに対して、「歩く歩道」とは、それ、単なる歩道ですからね、「動く歩道、ですね」とすかさず言い直させていただきますのでご注意ください。さらにちなみに、エスカレーターとエレベーターを言い間違えない工夫としては、語源を覚えておかれるのがよろしいでしょう。エスカレーターは、「scala」、すなわちラテン語で階段を意味する語の派生語、エレベーターは、よく知りませんが「level」の派生語でしょうね、たぶん(私はエレベーターについては驚くほど造詣が深くないのであります、だってあれ全然違う乗り物だもん)。まぁ語源には諸説あるようですし、涼しげでさわやかな語感のほうがエスカレーター、と覚えてくださっても全く問題ありません。

どうも今回は脱線つづきですが。

この動く歩道なのですが、見た目でわかるように、完全にエスカレーターの仲間です。とかいうと、「エスカレーターの定義ってなんなのでしょう?」とお尋ねになる場合もあるのですけど、うーんと、ステップが連続して流れていって、また元に戻ってくるもの、それは全部エスカレーターと考えてよいのではないでしょうか。私、空港の荷物検査でX線の中を通っていく、ベルトコンベアなんかもかなり好きですよ。「人もついでに乗って検査したらいいのに」と思うこともしばしば。実際乗れちゃって、しかも上下方向に移動できちゃうのが、狭義のエスカレーターの素晴らしいところです。

そして動く歩道にも上下方向に移動できちゃう、「動く坂道」というものがございます。
郊外の大型ショッピングセンターなんかに行きますと、カートと一緒に乗れるメリットがあるこれらはよく眼にされることと思いますが、シティ派の皆様もご安心あれ。都会の真ん中でも、この楽しい動く坂道をいくつか発見したので、今日はそれをご覧いただきたいのです。


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こちらは、地下鉄水天宮駅にある動く坂道。
こうしてみると、ステップがない分、より吸い込まれ感が出ていまして、なかなかどうして、やっぱりこれらをエスカレーターの仲間に入れないなんてどうかしてる、て気分になりますね。


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探してみるとけっこうあるもので、こちらは市ヶ谷駅。
エスカレーターをふだん見慣れている身からすると、こののっぺり感、なんだか不思議な感じがしますね。
市ヶ谷駅には、動く坂道あるわ、以前にもとりあげた「階段の先にエスカレーター」があるわ、エスカレーターマニアをうならせるトラップが山のように仕掛けられていまして、またあらためてご紹介させていただきたい次第です。


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そして京都の出町柳駅にはこんな変り種、エスカレーターと動く歩道合体タイプのものもあるのです。さすが京都、関西のおもしろの血が流れています。とっても楽しいです。

ところで、英語で動く歩道は「ムービングウォーク」というのですが、これってなんだか「ムーンウォーク」に似ていませんか。と常々思っていたら、映画『木更津キャッツアイ』においてあのV6の岡田君が、ムービングウォークを使って「ムーンウォーク!」なんてふざけていたりして、私はなんだかこっちのほうが最近いよいよごっちゃになってきているのであります。

なんだか最初から最後まで脱線のまま終わる、新年初めの記事でした。
今年もよろしくお願いいたします。




  • 田村美葉「東京エスカレーター」管理人

  • 東京エスカレーターMANIAX

  • 1984年うまれ、石川県出身。大学入学を機に上京。以来、主にエスカレーターに乗って浮かれたり、かっこいい橋脚を追って延々と高架下を歩いたりしている。高架橋脚ファンクラブ会長。