さて今回は、色なしのマンホール蓋の世界にご案内したいと思います

さて今回は、色なしのマンホール蓋の世界にご案内したいと思います。今までご紹介してきたカラーのマンホール蓋と比べると一見地味なのですが、これまた楽しい世界なんです。

色気は無いけど、魅せるものがある

今までの連載では、意識して色つきの蓋をご紹介してきました。カラフルな彩色はマンホール蓋の魅力を倍増させますが、当然コストの関係でそうそう多くは配置されません。そう日本全国に多数あるマンホールの蓋のほとんどが色なしの蓋なんです。そんな色なしの蓋も何かの偶然で、カラー蓋以上の魅力を発揮することがあるんです。

まずはご紹介していきましょう。


八王子の蓋(2010年12月撮影)
この蓋には、複数のカラーバージョンがあるのですが、これは通常蓋です。にもかかわらず見事な2トーンです。

なぜ2トーンなのかというと、へこんでいる部分に砂があるからなんです。


八王子の蓋(2010年12月撮影)
この砂があることによって凸部の部分がさらに浮き上がってくるのです。このパターンを砂パターンと名付けたいと思います。
なぜこんなに砂があるのかが謎なのですが、もしかしたらこの蓋が配置されている道路の工事が終わったばかりで、新品の蓋であったのがヒントになるかもしれません。その状況から私の方で二つほど仮説を立ててみたいと思います。

仮説1 工事中に何らかの原因で砂が蓋の上にばらまかれた。
仮説2 マンホール蓋の納品時に保護の為に、砂といっしょに運ばれ、そのまま設営された。

私は仮説2が本命だと思っていますが、実際のところどうなのでしょうか?この記事を読まれているマンホール蓋会社の方、ぜひご連絡をいただきたいと思います。

さて次は乾燥パターンです。
冬になるととても空気が乾燥しますので、そのときによく見られるパターンです。


小平市の蓋(2009年1月撮影)
すばらしい乾燥具合で、ユーモラスな魚が配置されたデザインが引き立っています。
カラー蓋の方も色合いが綺麗な蓋なのですが、この乾いた蓋の魅力も捨てがたいですね。

お次も乾燥パターンですね。


つくば市の蓋(2010年1月撮影)
こちらはつくば市の蓋です。筑波山にスペースシャトルと土星?がデザインされたSFチックな蓋です。カラー版は空が黄色というかなり色彩感覚がユニークな蓋なので、この蓋の方が自然に感じるかもしれません。

お次は錆パターンです。海辺の蓋に見られます。


知念村の蓋(2010年12月撮影)
今は市町村合併で消滅し、南城市になってしまった知念村の蓋です。
水平線に消えそうな太陽。。。空と海が真っ赤に染まっていく瞬間を錆がうまく表現してくれています。デザインされた方が錆ができることを予想してデザインされていたりするとすごいことになりますね。

次は、雨が降った後の蓋です。


日田市の蓋(2010年10月撮影)
三隅川の名物の鵜飼いがデザインされた蓋です。
通常は雨が降った後の蓋は撮影しないのですが、この蓋は別でした。見事にへこんでいる部分にだけ水がのこり、凸部は乾いていたのです。そのおかげで見事なコントラストで鵜飼い漁のシーンが浮かびあがりました。
ちょっととぼけた感じの鵜飼いや鵜が何ともいい感じを醸し出していますね。

色なし蓋も奥深い

ということで「砂」、「乾き」、「さび」、「雨」の4つのパターンを見てみました。遭遇する可能性が高いのは、やはり「乾き」のパターンです。乾燥した日が続いたら皆様も蓋探しのみちくさに出かけてみて下さい。きっとこんな笑顔の蓋がまっているはずです。

松茂町の蓋(2008年3月撮影)





  • 森本 庄治

  • Twitter ID morimoto_t

  • 奈良井宿のマンホール蓋を今はなきPhoto共有サービスにアップしたところ反響があったのに驚き興味をもつ。マンホール蓋界の中ではまだ新参者。
  • コラボレーションソフトの専門家として活動している影響で、ソーシャルソフトを使った趣味の展開にはまっており、Twitter上のハッシュタグを使ったマンホール蓋ネタ #manhotalkやガンダムメカネタ#msvtalk。
  • ブログではマンホール蓋の#Manhotalk、土産物 おもに!!「出張みやげ日記」。ソーシャルソフトのサービス マンホールマップなどを実施中