まずは大震災からすでに2週間以上経っても、まだまだ先が見えない状況が続いておりますが、被害にあわれた方々には心からお見舞い申し上げます。そして東京もそれなりに混乱が生じておりますが、被災地復旧の足をひっぱらないように、できるだけ普段どおりの生活をこころがけていきたいと思っているしだいであります。


さて話は坂道のほうに移りますが、そうは言っても今の状況でいつものようにみちくさするという気持ちでもなく、僕自身阪神大震災では現地で被災していた身でありましたので、このような緊急時に外からどう対応すればいいのかすごく判断に迷いましたが、結局今回はいつもと趣向をすこし変えて震災後の渋谷はどうなっているのだろう?ということで数日前に渋谷にあるいくつかの坂道を街観察もかねて歩いた時のことでも書いてみたいと思います。
※地震後といっても10日以上は過ぎていますのであしからず。

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写真1

写真1は「道玄坂」の坂下にある渋谷109のあたりの様子です。以前の記憶があいまいなためここではあまり違いがわかりませんでしたが、前はもうすこし建物全体にネオンが輝いていたような気もしますがどうでしょう。
そして写真左側が道玄坂なのですが、さらりと歩いた分にはそれほどの変化はないようでした。
ただ一箇所だけ、上からガラスが落ちてくるかもしれないので、というニュアンスの張り紙とともに、カラーコーンでちょっとしたバリケードをつくってビルのそばを人が歩けないようにしているところはありましたけど。

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写真2

写真2は夕暮れ時(6時前ですね)の「宮益坂」です。この背後には渋谷駅がひかえている坂道ですね。
こちらも坂下から見た感じでは普通な様子です。
でもなんとなく道玄坂と同じように両サイドのビルが暗いというかいつもよりネオンがチカチカしてないような気もしますけど、ちょっとこの時間帯ではよくわかりませんでした。
ただこちらも道行く人の表情がちょっと固いかなあという気分的なことと実際に信号待ちしている時に性能よさげな自転車に乗った青年がスペアのタイア(ゴムの部分だけ)を肩にかけてとまっていたのを見て「ああやっぱりそういう時期なんだな」という具合に再確認したりもしました。

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写真3

そして写真3です。こちらは宮益坂(or金王坂)の坂上にあるガソリンスタンドです。
まだ夕方の6時前なのに、車はもう店に入れないようにしてしまって店じまいの準備をしていました。普段ならもっと遅くまでやっているはずなので、あきらかに地震の影響を感じざるをえませんでした。
またそういう目線で坂道沿いの店をあらためて見てまわっていると、店頭に「現在節電中です」という張り紙がいたるところに張ってあったのはやっぱり印象的だったかもです。

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写真4

写真4は、渋谷ロフト横にある「間坂」の坂上からの写真です。
本屋によったりその他のお店をひやかしているうちに日は沈み、さすがにこの時間帯(7時前です)になってくると、いつもはネオンでピカピカの渋谷の街も節電のための自粛効果ですこし暗めの雰囲気になっていました。
写真でいえば、坂下正面のビルはフォーエバー21が入居しているのですが、上のほうを見上げると夜中なの?と思うくらい真っ暗ですよね。
こんな感じでこの時間帯は道路レベルではお店の照明でけっこう明るいですけど、見上げればここのように真っ暗な場所も多かったです。
ただこの近くにあるスペイン坂やオランダ坂は歩いている分には地震前とそれほど違いは感じませんでした。(なので今回は写真も撮ってません。)
ちなみに右に見えているロフト、この日は6時閉店ということで、写真では光々と照明がついてますけど、すでに店じまいしています。なので閉店していることを知らない若者が店の前までやってきては立ち去るという光景が何度も続いていました。

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写真5

最後に写真5です。こちらは暗くなってから再度、「宮益坂」を歩いたときに撮ったものです。
ぱっと見た感じでは道の両側のお店の照明のおかげで十分明るく見えていますけど、よく見てみると街路樹の高さあたりにある街灯が消えていて真っ暗です。
個人的には外国の夜の暗さ具合に近い風景かなという感想をもったりもしました。
ただ実際に坂道を歩いていると写真でみえる感じよりはずっと暗く感じました。

というわけで、夕方から暗くなる時間帯の渋谷を歩いてみましたが、たしかに日が沈んでからの駅前あたりは渋谷名物の大型液晶は節電のため真っ暗でネオンもついてなかったのでかなりうす暗い印象はありましたけど、全体的(坂道界隈だけですけど)には思っていたよりそれほど暗すぎるというわけではなかったので、とりあえず、ひと安心といった感じでした。




  • 雲本らて

  • 東京坂道さんぽ

  • 1973年7月、兵庫県(というか神戸)生まれ、♂(男性です)。世田谷区在住。
    現在は「東京坂道さんぽ」というブログを運営しながら、坂道観察などを続けています。