夏休みの自由研究に看板建築を選んでみよう。きっと、街を見る子どもの目が変わるはず。もちろん、オトナも!
■自由研究の課題に「看板建築」を選んでみよう
夏休みの自由研究はいつも困る。だいたい、なんでも自由に、と言われても何をすればいいのだろう。
そこで、ぼくがオススメしたいのは「看板建築」だ。
「かんばんけんちく」、なんかかっこいいひびきだ。
上や下にある写真が看板建築の例。どう、かっこいいだろう?
たいていの看板建築は50年以上たっているんだ。
80年近いものもあるんだよ。
古いけれど、レトロってやつ。かっこいいよね。
よく見ると、和風の屋根の建物なんだけれど、
道路のほうから見ると洋風のビルのように見える。
実は正面だけ看板のように壁を作ってあるんだ。
もしキミの町にこんな建物があるようなら、ラッキーだ。
これから教える手順で看板建築をコレクションしてみよう。
さらに町の歴史、建物の歴史を勉強してまとめれば、
自由研究は完成というわけ!
なんといっても「歴史」だから、自由研究っぽいよね。
しかも、朝顔と違って毎日観察する必要はないので、
8月25日にあわてて始めて一気に完成させることもできるよ。
それでは、自由研究の手順を紹介しよう。
看板建築は正面から見るとビルのようだけど、後ろに回ると壁一枚しかなくて、実は和風の建物なんだ。
「看板建築」のしらべかた
必要な道具は以下のとおりだ。・デジタルカメラ(携帯電話のカメラでもいい)
・歩き回る場所の地図(パソコンから印刷してもいい)
・鉛筆(写真を撮ったらメモを地図に書く)
手順はこんな感じだ。
・看板建築がある町を探す。もちろん地元ならそれでいい。
・その町の地図を用意する。パソコンで印刷してもいい。
・カメラを持って町を歩く。看板建築があったらどんどん写真を撮る
・写真を撮ったらどこで撮影したか地図にメモをしておく
(カメラにGPS機能があれば、自動的にメモされるから便利)
看板建築を写真に撮るときはココに注目してみよう
・建物の正面部分の材質はどんなものか
・2階部分の装飾。どんな飾り付けがされているか
・お店の屋号(店名)や電話番号の表記
・リフォームをした形跡はないか
・隣の新しい建物との違いはなんだろうか
注意点もある。
・知らない人の顔が写らないように写真を撮ろう
・住んでいる人の迷惑にならないようにしよう
(聞かれたら、夏休みの自由研究で町を調べていると言おう)
・昼間は暑いので帽子を忘れず、水分補給もしっかりしよう
看板建築はいろいろな形や飾りがされている。たくさん集めて研究してみよう。
まとめかた
たくさん看板建築の写真を撮ったら、まとめてみよう。・撮影した看板建築をプリントアウトしよう
・看板建築の特徴をまとめよう
ヒント)2階建てが多い? 横幅や奥行きは?
・看板建築の種類をグループに分けてみよう
ヒント)材質はどう? I字型やコ字型もあるね
・看板建築がどんな使われ方をしているか考えてみよう
ヒント)商店、つまりお店が多くないかな?
・町の地図を書いて、看板建築がどこにあったかまとめてみよう
ヒント)商店街もしくは昔の商店街に看板建築は多いよ
看板建築のある町は大正時代~昭和初期に栄えていたことが多いんだ。
(今も栄えている町は、看板建築を取り壊すことが多い)
そこで、地域の図書館などで町の歴史を調べてみよう。
たとえば、街道や鉄道ができたことで、町が発展していったことと
看板建築の関係が整理できるといいね。
町の歴史は、実は建物が教えてくれるんだよ。
そして最後に、看板建築をまとめて思ったことを書こう。
どんなことでもいいよ。
暑かったのでアイスが美味しかった、とかね。
(もちろん、ちゃんとした感想も書こう)
■ ■
……どうかな?自由研究はできそうかな?
困ったら、ぼくが書いた看板建築のコラムを読んでみてほしい。
(→バックナンバーはこちら http://michikusa-ac.jp/archives/cat_66484.html )
看板建築の特徴や魅力をいろいろ説明しているよ。
ただし、ぼくの書いた文章を丸写ししちゃダメだよ。
質問があったら、twitterで聞いてくれてもいいよ。
アカウントは @yam_syun まで。
すぐに返事ができないこともあるから、8月31日にあわてて質問しないようにね。
9月1日には立派な自由研究を提出しよう。
先生の驚く顔を見られるのが楽しみだね。
じゃあ、自由研究、がんばって。
たとえば、雨戸をしまうための戸袋のデザインを集めてみるのもいいね。けっこういろんなパターンがあるよ。
(今回の撮影地)
品川区戸越、世田谷区北沢・池尻、文京区根津・千駄木、北区西ヶ原・赤羽西あたり
- 山崎俊輔(やまさき・しゅんすけ)
- 趣味ホームページ 8th Feb.
- オフィシャルHP financialwisdom
- 1972年生まれ。本業はファイナンシャルプランナー。資産運用とか年金のことを分かりやすく書いたりしゃべるのが仕事。副業はオタク。ゲーム・マンガ・街歩きを同時並行的に好む。所属学会は日本年金学会と東京スリバチ学会。Twitterアカウントは@yam_syun