saka3_01ポップな坂道は若者が集まる場所にあることもあれば大人の街にあることも。
東京にある坂道で名前がついているものはたいてい昔から存在していて歴史が古いというようなことをこれまでにふれてきましたが、実はそんな坂道ばかりではないというのが今回のお話です。

ポップな坂道は、若者が集まる場所にあることもあれば大人の街にあることもあります。
そんなポップの匂いのする坂道が多く存在する場所といえば、やっぱり渋谷界隈が一番です。一枚目の写真もそんな渋谷の繁華街の真ん中にある坂道の一つで、知っている方も多いとは思いますけど、「スペイン坂」とよばれています。坂上には東京FMの渋谷スペイン坂スタジオ(=パルコの建物内にあります)やミニシアター系の映画館などがあり、せまい路地でもある坂道沿いにはポップな広告がいたるところに見られ、若者向けのカラフルな店さきのお店が軒をつらねています。

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このほかにも渋谷界隈には、「間坂(二枚目の写真ですね)」や「オルガン坂」といったかわった名前の坂道がいくつかあります。どの坂道もここ数十年のあいだに名付けられた新しいもので、さらにロフトや東急ハンズそしてパルコといった渋谷のイメージづくりに一役買っている大型店が隣接している場所でもあるため、どの坂道も日中の人通りははんぱでないのも特徴的です(写真では人がほとんどいませんけど・・・)。なので、渋谷をぶらぶらと歩けば、必ず一度くらいは通る場所といってもいいかもしれません。

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そして、渋谷の新興坂道に対して、歴史のある坂道でも偶然ポップな雰囲気の坂道というかそういう通りに成長していったものに宮益坂や道玄坂などがあると思われます。
三枚目の写真は、道玄坂を坂下(渋谷駅側)から眺めたものです。道玄坂といえば、渋谷の有名な駅前スクランブル交差点あたりからも見ることのできる坂道です。ただ道玄坂は坂下の109あたりこそポップな匂いがしますけど、実は坂上にいくほど繁華街度が増す坂道なので、なかなかどうとらえればいいのか判定がむずかしい坂道なのかもしれませんけど。

ちなみに、今回タイトルにもあげたポップという言葉については、“軽妙で洒落ているさま。大衆的で商業性のあるさま。”という辞書に書いてあった意味を参考にしながら、感覚的にそういうポップス調な坂道を自分なりに選んでみただけですので、くれぐれもポップスミュージックとはなんの関係もありませんので、あしからず。

ということで、今回は渋谷界隈にしぼって坂道を選んでみましたが、やっぱりこういう系の坂道は、これからあたらしくできる場合も多々考えられるので、実際に歩いて自分たちで見つけていくというのがいちばん楽しいのかもしれないですよ。






  • 雲本らて

  • 東京坂道さんぽ

  • 1973年7月、兵庫県(というか神戸)生まれ、♂(男性です)。世田谷区在住。
    現在は「東京坂道さんぽ」というブログを運営しながら、坂道観察などを続けています。