こんにちは普段観光社の吉永です。
今回は「テンシャ(転写)」型の断面についてお話しましょう。
テンシャとは上記のようなダンメンです。
解体された町家の横に建っていた建物にその町家の後が残っている、トマソンでいうところの「原爆型」です。

まず町家にぴったりくっつくようにビルが建てられる。すると町家で隠されている壁には何も仕上げができないわけですから、この町家が取り壊されるとなにも仕上げがされていない壁が出てきます。ちょうど町家でマスキングしたような形、これがテンシャ生まれたての姿。後になんらかの仕上げがされるのですが、時折はがしたまんまというテンシャも見られます。






そのままではまずいので何か仕上げを象嵌するようにはめ込んだり、塗装を塗るわけですがなかなか苦労しているようです。








ぴったりくっつきすぎて食い込んだ跡が出ている場合も。まるでレリーフのよう。






はがしたら構造が露出。まるでレントゲンのよう。




うっすらと跡が残っている場合もあり。雨で塗れた時だけ現れるダンメンなんて儚くてなんだかロマンチックですね。