大師ジャンクションの入り口。
みちくさ、路上観察、散策、史跡巡り、土木建築見学など”みちくさのヒント”が転がっているだろう!と思われるイベントにみちくさ学会事務局員のふたりが足を運びレポートする連載記事企画、それがイベントレポートです。
第2回は、事務局員の大谷がお届けします。
今回は、川崎市で建設中の大師ジャンクションの発表会に参加してきました。

羽田空港の北から横浜の先まで、首都高速神奈川1号横羽線とその外側(東京湾側)を走る湾岸線とが並行して走っていますが、この二つ結ぶ首都高速神奈川6号川崎線の最後の仕上げが、横羽線と川崎線をつなぐ大師ジャンクションです。ここが完成することで、川崎方面から羽田空港方面へアクセスしやすくなるのです。総事業費はなんと2900億円以上!

空からみるとこんな感じ。

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横羽線から伸びる高架橋。この先にジャンクションがあります。

発表は地下に潜ったあたりで行われました。
ループになった道に沿って一周して、

下りカーブの描く傾斜。
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入り口へ向かいます。


開通日時は10月20日(水)15時と発表

はじめに、首都高速神奈川建設局長の長谷川和夫氏から、ジャンクションの概要と、開通予定日時が発表されました。
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先にこのジャンクションについて書きましたが、言葉で説明するのは本当に難しいですね。
図解が一番。

川崎線を盛り上げる各種イベントに参加するため地元の小学生から選ばれた10名で結成された「Kawasakids 黄パト隊」、栗林栄・川崎市建設緑政局長も交えて一同で記念撮影。
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いよいよトンネル内部へ

このトンネルでは、100m間隔で設置されたカメラから送信された映像を画像処理、異常な走行をしている車を自動的に検知するそうです。ほかにも、初期消火時、操作しやすいような工夫が施された泡消火栓の設備など、安心・安全を重視した最新設備を設置。

非常口。ジャンクション部分には3箇所設置されていて、最下部(地下約40メートル)から地上まで階段で結んでいます。
トンネル最下部。仕上げの工事が進められています。ここから先が、世界初の「MMST工法」で作られた部分です。

どう違うのかというと、まず外側となる部分をぐるっと掘って外殻をつくり、その後で残った内側の土を掘っていく工法。これにより、限られた条件下で大きな断面のトンネルをつくることができるそうです。
※詳細はこちら。川崎縦貫線 / MMST工法について(首都高速道路株式会社)
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左側の車線の奥、今は行き止まりになっていますが、将来ここも開通するとのこと。
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トンネルを出て、2時間ぶりに太陽の元へ。差し込む光がまぶしかったです。
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高速道路ということ、ちょっと普段のみちくさではお目にかかれない場所のレポートなりましたが、いつもどこかで、人知れず、道路の建設やメンテナンスは行われています。通りすぎる道路の頭上や地下で働く人々のことや、未来のプロジェクトに思いを馳せてみるのもいいですね。

一般開放イベントも開催へ

10月20日の開通に先立って、10月3日には一般開放デーも開催される予定です。
詳細はこれから発表されるとのことですので、首都高・川崎線のWEBサイトをチェックしてみてくださいね。
首都高速道路株式会社|首都高ホームページ
高速神奈川6号 川崎線 | ホーム

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