いろんな形の井戸ポンプがあるんですよ。
デカいのとか、小さいのとか。曲がったのとか、くっついたのとか。

井戸もいどいどありまして。

見つけるポンプの8割9割はいつものメンツ。いわゆる“ガチャポンポンプ”か“密閉式のポンプ”のサンタイガーポンプとかドラゴンポンプなんですが、たまーにとてつもないやつに出会います。デカいのとか、小さいのとか。曲がったのとか、くっついたのとか。


今回は、そんなやつらを紹介したいと思います。

■合体系■
こんなポンプはまず見かけることはできませんが、こいつは福岡の友人に撮って送ってもらった
通称“おポンプ様”です。
想像するに、二人でペアになって交互に漕ぐ事によって間断なく水を汲むことができる画期的なポンプであったのでは・・・?
しかし、現存数が少ない事を考慮すると・・・、あまり流行らなかったのではないか?とも思えます。


■パッケージ型■
防災井戸は いたずらをされないよう本体が別の箱に収められている場合が多いですね。あと
ポンプの柄の部分に“重し“がついているのも特徴的です。力がないお年寄り、女性、子供でも楽に漕げるような工夫ですね。


■パッケージ型+透明■
ケースが透明!これは隅田川沿いに設置されていた学習用のポンプ。
パッケージ型の基本ですが、中身は密閉式ポンプです。
※密閉式ポンプはゴミが入らないので衛生的。あと、呼び水が減りにくいのも利点。


■パッケージ型+ななめ■
ケースがななめ!
理由がわかりません・・・
製作者の趣味なのかどうなのか・・・・。
東京スカイツリーは見る角度によっては傾いているようにも見えるのですが、こいつは正真正銘ななめです。


■シーソー型■
防災用井戸です。
二人で交互にギッコンバッタン。災害時には休みなく水を吐き出す優秀なポンプ。

だがしかし、植込みが邪魔している気配が満載。


■二刀流■
それぞれは普通のガチャポン井戸ポンプですが、ここまで並んでいるともう別物ですね。
こいつは染井霊園の隣にある慈眼寺で発見。

お墓参りをしていたお姉さんともお話をする事ができましたよ。
「晴れの日が続くとすぐに枯れちゃうんだけどね」
「へーそうなんですか!それにしても二つ並んでいるのは初めて見ましたよ」
「お彼岸になると追いつかないので二個並んでいるのよ。」との事。
お彼岸で晴れの日が続いたらあっという間に枯れちゃいますね^^;


■おまけ。リサイクル系■
こいつも染井霊園内。

昔は井戸ポンプがあった“画面下の枠内”のですがどうやらお払い箱に。それならそれでいいのですが、基礎を撤去せずにその上に大理石の板を載せてベンチ風に。

座りにくいことこの上なし。まったく意味が分かりません・・・
もともと残って居ても意味が無い井戸ポンプの基礎を再利用してさらに意味をなさないものを作り上げた人類の英知!!!
川浪祐さんが追ってるトマソンとは違いますが、意味がない構造物として記念に写真を撮っておきました。


自慢の一品を自慢させてくださいm(_ _)m

こいつはトップの写真の井戸ポンプが実際に設置されていた時の姿。
数年前に雑司ヶ谷のお花屋さんがリニューアルする際に、捨てるということで譲り受けました。ええもちろん、妻には「なんでそんなもの持って帰ってくるの!?」と理解されませんでした。

それにしても、なんて立派な井戸ポンプ。
現役では無いものの、昔の勇姿が思い浮かべられますね。

何故こんなにも古いポンプが残っていたか私なりに推察。
第一に、店構えの中にあるポンプなので傷みにくかった。
さらに、木製ポンプが頑丈であり比較的最近まで現役だったため、ポンプが壊れた時には電動ポンプが一般的になっており、鋳造のポンプに切り替えるのでは無く電動ポンプに切り替えた。が、井戸の吐水口の上に板を固定して、「作業台」として使われていたから撤去せず。
※来訪した際には、実際にお花を切るための鋏などが置いてありました。

かくして、数々の幸運が重なり昭和初期からこの平成の世まで、木製の井戸ポンプは生き延びたのです。やった!よくやった!俺は嬉しいよ!^


上の写真は、もらって来た直後実家の駐車場に横たえて撮影したもの。
ポンプの支柱には焼印が押されていて
「製造所大宮市土手町・関上伊織・電話番号433番」とある。

電話番号3桁!?いったい、いつの時代だ!?さっそく住所とお名前 電話番号でウェブを探索。
そうすると、現在も大宮市にある 関上水道工業 株式会社がヒット!
■所在地 大宮市土手町3-124
■電話番号 048-641-4330である事からこの井戸ポンプを製造した会社であろうことが推測できる。※電話番号は 前と後ろに桁を増やしていきながら現在の桁に成長しています。

今度電話をかけてみよう・・・。



あ、忘れてた・・・
■ふとっちょさん■
ふつうのガチャポンポンプの下になんだかデカイのがついてるやつ。
最初は冗談かと思いましたが、呼び水がなかなかなくならないようにした工夫の一つで
特許も取られてました。

でも、あまり見かけないということであまり役にはなってなかったのかも知れないっすね。

今回はこれでおしまい。